◎ 無償減資の手続き 及び その効果
 (会計上の欠損を補填する場合も)



無償減資の効果は、資本の欠損の補填・中小法人の優遇税制の活用など



◆ 減資の手続きは? (無償減資の場合)


◎ 減資の手続きは会社法で定められており、次のとおり

手 続 き内   容スケジュール
株主総会の普通決議
(※1)
  • 減少する資本金の額及び減資の方法
    (資本の欠損の補填に充てる場合は、
    その金額も)⇔ 減資後、分配可能
    な剰余金が生じる場合は特別決議
  • 開催日の2週間前に招集
    債権者保護手続き
    (※2)
  • 債 権 者 → 官報に広告
  • 知れたる債権者 → 個別に催告
  • 総会決議から2週間以内
    債権者異議申立期間広告から1ヶ月以上
    資本金変更登記効力発生から2週間以内
    所轄税務署等へ届出法人異動届すみやかに

    (※1) 会社法では、欠損填補のための減資は定時株主総会の <普通決議> でよくなりました
    (欠損填補のための減資は、会社からの財産の流出に直接つながるものではない為)
    (※2) 資本金の減少により、減資後、分配可能な剰余金が生じない場合は債権者保護手続きは不要
    (会社法では、最低資本金制度が撤廃され、1000万円を下回る減資も可能となる為)



    無償減資の手続き

    ◆ 無償減資による欠損金の補填をした場合の処理


     発 行 会 社株  主
    会 計 上税 務 上
    仕  訳資本金/利益剰余金
      (欠損金)
    資本金/資本積立金
     
    株式の消却
    を伴わない
    場合
    資本金額が減少
    → 欠損金も減少
    減少した資本金額
    「資本積立金」

    (注)
  • 処理なし (金銭の
     払い戻しがないので
     課税関係は生じない)
  • 株式の消却
    を伴う場合
    同  上同  上
  • 譲渡損失 (注1)
  • 取得価額の付替え
      計算 (注2)

  • (注) 法人税法上、「資本金等の額」 は減資の前後で変わらない
       この処理を受け、別表五(1) で資本積立金の調整が必要です


    (注1) 譲渡損失の認識
       税務上、株式の消却を伴う無償減資を行った場合 → 「譲渡」 扱いとなり
       無償のため、譲渡収入はゼロ、 消却された株式の帳簿価額が譲渡損失となります。

    (注2) 取得価額の付替え計算
    減資後の株式1株の帳簿価額旧株1株の帳簿価額 × 減資直前の旧株数
    減資直後の旧株の数



    ◆ 無償減資をした場合の効果


    ● 会社法の施行により最低資本金規制がなくなりました

    資本金が1億円以下となった場合
  • 法人住民税における均等割額 は、
    「資本金等」 の額が変わらない為、
    変更なし

     「資本金等」 の額 =
     資本金額 + 資本積立金額


  • 欠損金を補填しても、税務上の繰越
    欠損金 や 資本積立金は変動なし
  • @ 平成16年4月1日以後開始事業年度の
      外形標準課税の適用なし

    A 中小法人に対する税務上の特例が受けら
      れる
  • 株式会社は、資本金が1000万円以下でも存続可能に




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    会社法では、無償減資は定時株主総会の普通決議でよくなりました。
    無償減資をしても、法人住民税の均等割額は変わりません。欠損金を減らして整理するのには効果があるでしょう。




    mail: hy1950@manekineko.ne.jp
    tel: 06-6681-2144  税理士 服部行男
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