◎ 土地・建物等を譲渡した場合



土地 や 建物を売られた場合、大きなお金が動くので 細心の注意が必要です



土地等や建物等 を売られたとき

(1) 土地等や建物等を売ったときは「譲渡所得」となり、分離課税といって 他の所得(給与所得など)と区分して計算します
(2) 「譲渡所得」は売った土地等や建物等の所有期間により、「長期譲渡所得」「短期譲渡所得」に区分され、それぞれ別に計算します
(3) 確定申告に当たっては、<分離課税用の確定申告書> を使用して、他の所得と一緒に申告します


区画形質を変更して、土地を譲渡した場合の所得区分 (→)



◆ 「 長 期 譲 渡 」 と 「 短 期 譲 渡 」

● 区 分 : 土地等や建物等を売った年の1月1日現在で、その所有期間が
  • 5年を超えていれば →「長期譲渡」 (措法31条)
  • 5年以下であれば → 「短期譲渡」 (措法32条)
  • になります
    (注)
  • 譲渡所得の収入すべき時期は、「資産の引渡しの日」
       が原則、「契約の効力の発生した日」でも可

        (その選択は、取引毎におこなうことも可)

  • "相続又は贈与により取得した資産"の取得時期及び取得価額
       は、被相続人又は贈与者の取得時期及び取得価額を引き継ぎます


  • ◆ 課税譲渡所得の計算方法は・・・

    収 入 金 額必要経費
    譲渡価額(取得費+譲渡費用)特別控除課税譲渡所得

    これを図で表すと


     ◆ 次に掲げるものも、収入金額に含まれます
  • 実測した場合に受取った実測精算金
  • 貸家等を譲渡した場合の持ち廻り保証金
  • 譲受者が負担した譲渡者が負担すべき固定資産税等
  • 譲  渡  価  額 
     ( 売 却 し た 金 額 )
    取  得  費 譲 渡 費 用 特 別 控 除 課 税 譲 渡 所 得

  • 売った土地や建物を買い入れたときの
    購入代金、設備費・改良費減価償却資産は償却費相当額控除後の金額(※1)下記)
    土地の造成費用等 ・仲介手数料・その資産を取得する際に支払った立退き料 など

  • (1)実際の取得費がわからないときや、
     (2)実際の取得費より、譲渡価額の5%の方が多いときは
    → 譲渡価額の5%を取得費とすることができます【(1)との二重計上はダメ】
  • 土地や建物を売るために、直接支出した費用で、次のようなものです


    @譲渡の際の「仲介手数料」
    A売買契約書の「印紙代」
    B「測量費用」
    C借家人などを立ち退かせるための「立退料」
    D建物を取壊して土地を売ったときの「取壊し費用」
     など

  • 【一般の場合】
    (1) 長期譲渡所得
     ⇒100万円(※)
    (2) 短期譲渡所得
     ⇒なし

  • 【特別な場合】
    〇収用・・最高5000万円
    〇特定住宅地造成事業等による土地等の譲渡・・最高1500万円
    〇自己の居住用の家屋と土地を売ったとき・・最高3000万円 など
    (注)特別控除の最高限度5000万円
  • 税額の計算方法(※2)下記
    (※)長期譲渡所得の100万円特別控除 : 平成16年1月1日以後の譲渡から廃止

    ◆取得費に含まれるもの◆
  • 資産を取得するための借入金利子のうち、その資金の借入の日から その資産の使用開始の日までの期間に対応する部分の金額
  • ◆取得費に加算される場合◆
  • 相続や遺贈により取得した財産を、相続税の申告書の提出期限の翌日から3年以内に売却した場合(相続財産を売却した場合の譲渡所得の特例)
  • ◆取得費に含まれないもの◆(→改正あり)
  • 相続・贈与登記に関する費用 や 遺産分割に要した訴訟費用(所基通38-2)
  • ◆譲渡費用に含まれないもの◆
    <イ>譲渡資産の修繕費や固定資産税など、その資産の維持管理に要した費用
    <ロ>相続登記費用、抵当権抹消費用 など



    ◆ 建物等の取得費 ((※1)建物等の減価償却費相当額の計算)

  • 【譲渡した資産が「事業用資産」である場合】は、譲渡時までの各年分の事業所得等の必要経費に算入される減価償却費の額の累計額を、その資産の取得価額等の合計額から控除して計算します 経過年数は月割り計算 (所法38A一)
    ☆償却の方法は、現に個人が所得金額の計算上、採用している償却方法


  • 【譲渡した資産が「非事業用資産」である場合】は、上記算式の償却率を求める場合の耐用年数については事業用資産の耐用年数の1.5倍の耐用年数(1年未満の端数切捨て)に応ずる償却率とし、経過年数は年単位(6ヶ月以上の端数は1年とし、6ヶ月未満は切捨て)で計算します (所令85)
    ☆減価の額の計算方法は、「旧定額法」に準ずる方法

  • 【償却費相当額の計算式】

     取得価額等 × 90% × 償却率 × 経過年数 = 減価償却費相当額


    平成16年税制改正あり (→)

    平成21年税制改正あり (→)



    ◆ 税額の計算方法(※2)→ 長期譲渡・短期譲渡の場合

    【一般所得分】
  • 長期譲渡(5年超) : 課税長期譲渡所得×所得税15%(住民税5%)
  • 短期譲渡(5年以下): 課税短期譲渡所得×所得税30%(住民税9%)


  • 土地譲渡益課税の税率推移



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    上記からわかりますように、土地・建物の譲渡所得の計算に当たっては、契約書・領収書・覚書・
    念書などの不動産取引の際に作成された書類が必要となりますので、大切に保管しておいて下さい




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    tel: 06-6681-2144  税理士 服部行男
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